NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第27回「本能寺の変」が7月12日に放送され、織田信長を演じる俳優の小栗旬さんが話題になっています。明智光秀の謀反を知らされ、幻の光秀と対峙する場面では、脚本にはなかった「お前じゃない」というセリフをアドリブで発したことを明かしました。放送を終えた小栗さんは、NHKを通じてコメントを発表し、演じるうえでの心境や信長という人物への理解について率直に語っています。視聴者からも「人間味のある信長」と評判を呼んだ今作。10度目となる大河ドラマ出演でもあります。今回はこのアドリブに込められた思いや、小栗さんが演じてきた信長像について詳しく紹介していきます。

脚本にない「お前じゃない」のアドリブが誕生した背景
「本能寺の変」のクライマックスで、明智光秀の謀反を知らされた信長は、幻の光秀と対峙します。この場面で小栗さんが発した「お前じゃない」というセリフは、実は脚本には存在しなかったアドリブでした。小栗さんは取材で「光秀と向き合った時に心の中から出た言葉」と明かしており、台本を超えて役に入り込んだ末に生まれた一言だったことがうかがえます。信長にとって、自らを裏切ったのが信頼していた秀吉ではなく光秀だったという事実は、大きな衝撃だったはず。そうした信長の心情を小栗さんなりに解釈し、とっさに口をついて出た言葉が「お前じゃない」だったのでしょう。台本通りに演じるだけでなく、役の内面に深く入り込んだ結果生まれたこのアドリブは、視聴者からも高く評価され、SNSでも大きな反響を呼びました。撮影現場では本物の火を使ったロケ撮影が行われており、緊迫した空気の中でこのセリフが生まれたことも、演技のリアリティを一層高める要因になったといえそうです。取材は4月に行われたとのことで、放送を見据えた準備の丁寧さもうかがえます。
「お前じゃない」に込められた信長の本音とは
小栗さんはインタビューで、このアドリブに込めた信長の心情について詳しく語っています。もし本能寺に討ち入ってきたのが光秀ではなく秀吉だったなら、信長はむしろ喜んで死を受け入れていただろうという解釈です。秀吉と兄弟のような関係になれていたら、自分の人生も違っていたかもしれないと感じる瞬間もあったはず。それなのに、目の前に現れたのは気難しい光秀だった。その事実が、どうしても信長には許せなかったのではないか、と小栗さんは推測しています。つまり「お前じゃない」という一言には、単なる驚きや怒りだけでなく、信頼していた相手ではなかったことへの深い落胆や、運命への抵抗感が込められていたと考えられます。台本にはなかったこの言葉が、信長というキャラクターの人間味をより際立たせる結果となり、視聴者の心を強く揺さぶったといえるでしょう。信長の複雑な内面を、たった一言で表現した小栗さんの演技力の高さがうかがえるシーンでした。信長役を10度目の大河ドラマで演じてきた経験の蓄積も、こうした瞬間的な表現力につながっているのかもしれません。
小栗旬が塗り替えた“人間味あふれる信長像”
今作の信長について、小栗さんは視聴者から「すごく人間味のある信長になっている」という感想を多く受け取ったと明かしています。従来、織田信長といえば冷酷で強烈なカリスマ性を持つ人物として描かれることが多い存在。しかし小栗さんは、大きな葛藤や迷いを抱えながら生きる、視聴者と何も変わらない一人の人間として信長を演じてきました。松永久秀のような裏切り者にも交渉の余地を残すなど、修羅というより葛藤する人間らしさを丁寧に表現。第25回あたりから、信長は自身の引退を考え始めていたのではないかと小栗さんは解釈しており、後継者として秀吉に希望を見出していく過程も繊細に演じ分けています。弟の信勝や義弟の浅井長政、松永久秀や荒木村重など、数々の裏切りを経験してきた信長が、唯一裏切らなかった秀吉にだけ心を許していく様子は、本作ならではの見どころ。こうした丁寧な人物造形の積み重ねが、本能寺の変での退場シーンをより感動的なものにしたといえるでしょう。SNSでは「退場が惜しすぎる」との声も相次ぎ、多くの視聴者が今作の信長に感情移入していたことがうかがえます。
本物の炎の中で撮影された壮絶な最期のシーン
本能寺の変のラストシーンは、実際にロケで撮影されたことも大きな話題となりました。本物の火を使った撮影が行われ、炎に囲まれながら演じることで、映像には圧倒的な迫力が生まれています。白装束姿の信長が火縄銃や大刀で敵を次々と切り伏せる殺陣は、ネット上でも「信長、強すぎ!」といった驚きの声が相次ぎました。そして炎に包まれる最期の場面では、かつて裏切った弟・信勝の幻影が現れ、「我らの一生、ろくなものではござりませんでしたな」と語りかけます。それに対し信長は静かに笑みを浮かべ、「そうは思わない。俺には未来を託せる人間がいるから、もう何の迷いもなくここで死ねる」という思いを込めて演じたと明かしています。裏切りの連続だった生涯の最後に、秀吉という信頼できる相手に未来を託せたことへの安堵が感じられる、印象的な退場シーンとなりました。放送を見た視聴者からは「お見事!小栗信長」「最期、いい笑顔だ」といった声も多く寄せられ、有終の美を飾った演技として高く評価されています。本物の炎の中での撮影を「光栄だった」と振り返る言葉からも、役への思い入れが伝わってきます。
まとめ
NHK大河ドラマ「豊臣兄弟!」第27回「本能寺の変」における小栗旬さんのアドリブについて振り返ってきました。脚本にはなかった「お前じゃない」というセリフは、光秀と向き合った瞬間に小栗さんの心の中から自然と生まれた言葉。信頼していた秀吉ではなく、気難しい光秀が討ちに来たことへの深い落胆や葛藤が込められていたと考えられます。今作の信長は、従来の冷酷なイメージとは異なり、大きな迷いや葛藤を抱えながら生きる人間味あふれる人物として描かれてきました。裏切りを重ねてきた人生の中で、唯一裏切らなかった秀吉に希望を託し、本物の炎の中で迎えた壮絶な最期。その退場シーンは多くの視聴者の心を揺さぶり、SNSでも大きな反響を呼びました。台本を超えて役に入り込んだ小栗さんの演技力が、本作の信長像をより深く印象的なものにしたといえるでしょう。10度目の大河ドラマ出演でもキャリアを重ねてきた小栗さんですが、今回の信長役はキャリア屈指の代表作になったともいわれています。今後どんな作品でどんな役柄を見せてくれるのか、これからも変わらず引き続き注目していきたいところです。
こーいちの一言
「お前じゃない」のアドリブ、鳥肌ものでしたね…!台本にない言葉が、あそこまで信長の内面を物語ってしまうなんて、小栗さんの役への没入度が本当にすごいなと感じました。本物の炎の中での撮影というのも、演技のリアリティを支えていたんだろうな〜と。裏切られ続けた信長が最後に笑って死ねたのは、秀吉という存在があったからこそ。切なくも美しい最期でした。10度目の大河出演というキャリアの厚みも感じる名演でしたね。

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